齋藤 智世の授業に役立つホームページ
(火曜の会メールマガジンより)
一覧へ戻る
ケナフを考える
(N0.10 2000/05/30 掲載)
「ケナフ」をご存知ですか?たくさんの二酸化炭素を吸収して地球温暖化を 防ぎ、製紙原料として森を守ることができる植物として、今注目されています。
ちょうど今ごろはケナフの栽培を始める頃ですね。今回はケナフについて書 かれているページを紹介します。
ただ、このケナフを単純に環境保全に役立つものととらえてしまうのには問 題がありそうです。昨年末にケナフ論争があったことはご存知ですか?
http://www.kenaf.ne.jp/whatnew.html
に関連記事があります。
この論争は、ケナフ紙の利用を推進するスローガン「ケナフで森を救う」に 対して、日本製紙連合会が、
http://www.jpa.gr.jp/eco/kenafu/kena_m.html
で、 「ケナフは森を救うというのは本当ですか?」と、現状におけるケナフに関す る資料に基づいて8つの問答集(Q&A)をまとめ、ケナフパルプの利用拡大 を疑問視したのです。
それに対して、ケナフ協議会は
http://www.kenaf.ne.jp/an.html
で、「『ケナフで森は救えない』というの は本当ですか?」と意見を述べています。
また、農林水産省林野庁森林総合研究所植物生態科では、
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/peco/FAQCO2-1.htm#Q7
で、「ケナフが 環境教育に取り上げられることには困惑しています」とケナフによるパルプ生 産を否定しています。
紙の使用、森林伐採、二酸化炭素削減、環境破壊、栽培(農業)、植物の帰 化など、ケナフを取り巻く問題はずいぶん奥が深そうです。対立する意見を検 討し、様々な視点から考えることができるケナフは、総合的な学習の時間で取 り上げるにはいい材料かもしれません。
●ケナフを知るための入門ページ『ケナフ(Kenaf)のパワーを探れ』
http://www9.freeweb.ne.jp/area/ssyosaku/KENAFU.html
個人の方(佐藤正作さん)が作ったページです。ケナフが注目され出した経緯 や栽培方法、留意点(帰化に注意!)、用語説明や種の入手先が載っています。 ケナフ全般についてコンパクトに説明しているページなので、まずはこちらで 全体像をつかむといいでしょう。
●ケナフについて勉強するにはここ! 『森を守るみどりの卵、ケナフ』
http://www.incx.nec.co.jp/kenaf/index.html
NECが提供する「インキュベーションセンター」内の「たまごのひろば」コ ーナーにあり、「森を守るみどりの卵」として、ケナフと環境について解説し ているページです。
ケナフという植物の説明に始まり、ケナフの栽培方法、地球環境とケナフが どう関わっているのか、ケナフの光合成能力、地球の環境を守ることについて の説明が載っています。写真や説明図、グラフも豊富に用意されており、地球 環境と光合成、地球の歴史などにも触れ、充実した説明になっています。小学 校高学年以上向きでしょうか。
栽培したケナフが繊維束となるまでの記録は、
http://www.kenaf.ne.jp/kami/kami-seityo.html
(三木特種製紙(株)「ケナ フネット」内)に写真がありますので、参考にするといいでしょう。
栽培方法や家庭でできるパルプ作りと手すきの方法は
http://www.shonan.ne.jp/~gef20/gef/kamisuki.html
(ケナフ協議会)にあ ります。
●ケナフを育てた学校の活動状況がわかる 『全国発芽マップ』
http://www.fes.miyazaki-u.ac.jp/HomePage/kyoudoupuro/hatuga.html
Eスクエア・プロジェクト(100校・新100校プロジェクトの後を受けた、学校 のインターネット利用教育を実践するための支援プロジェクト)が、複数の学 校で協調して調査・研究・実践する協働実践企画の1つとして行なっている 「全国発芽マップ企画」のページです。
全国発芽マップの活動は、同日,同時刻に全国一斉に同一の植物の種子を蒔 き、その植物の成長に関するデータや,植物を使った活動の様子について電子 メールやホームページ等で情報交換を行うものです。平成9年から毎年、ケナ フが栽培植物に選ばれていて、小学校から高校まで様々な学校で行なわれた活 動記録がWebで報告されています。
活動報告をしている学校へのリンクは地図上に表現されているので、気候条 件の似たところ、異なるところとの比較ができます。また、ケナフをどう利用 するかの具体的報告もなされているので、秋にどのような活動を組んだらいい か、カリキュラムを立てるときの参考になるでしょう。
●各地で盛んな「ケナフの会」活動『NAGANOケナフの会』
http://www.jbnet.or.jp/kenafu/kenaf_top3.htm
国内の各地域で「ケナフの会」が作られ、Web上で活動内容が報告されてい ます。その中でも、充実度が高いのが、NAGANOケナフの会です。様々な活動が 報告されており、ケナフ資料室には、新聞報道資料リスト(地元紙中心)、参 考図書、ケナフ製品案内などがあります。長野に限らず、様々なところでケナ フの会が作られているので、検索エンジンで検索してみるといいでしょう。
http://www9.freeweb.ne.jp/area/ssyosaku/KENAFUsite.html
にも各地の ケナフの会へのリンクが結構あります。
copyright(c) 2000-2002 火曜の会