トウモロコシの不思議探検~トウモロコシで紙を作ろう~
概要
ねらい
Step1:トウモロコシのいろいろな食べ方を調べて紹介しよう
Step2:トウモロコシの不思議をもっと調べよう
Step3:紙について調べよう
Step4:トウモロコシを使って紙すきしよう
実践にあたっての留意点
教師用ガイドブック
子ども用ワークシート
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学習進行表
構想グラフ/活動イメージ
情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A41-3-070:引用のルールを守りながら、自分の考えを表現する〔行動〕
 ◆A51a2-030:自分の身近な問題から課題を考える〔思考〕
 ◆A51a3-050:自分の意見を持ったり、課題を見つけたりする際に、他の人の意見も参考にする〔態度〕
 ◆a42-2-040:〔〕
 ◆A51c3-040:事実と自分の考えを、区別して発表する〔行動〕
 ◆C11a3-040:発信しようとする情報の根拠を示せる〔思考〕
 ◆A51a3-040:立てた計画で課題を解決できるか、実施可能かを検討する〔思考〕


トウモロコシは種が手に入りやすく、子どもたちにとっては食べる楽しみが得られる。一生懸命育てるからこそ実以外の部分にもこだわりもたせたい。トウモロコシという身近な食べ物が生活にどのように利用されているか調べ、その中から紙作りができることに着目させる。紙について調べるとともにトウモロコシと身近な材料で紙すきをする。これら活動を通 して普段見慣れたものが形を変えてくらしの中に生かされていることに気づき、自分たちのくらしを見直すことができると考えた。調べ活動では自分に必要な情報を主体的に収集・判断・表現しようとする態度と能力を育てたい。調べ学習の形態によって中・高学年で可能である。
トウモロコシの様々な利用方法を調べることを通 して、身近な素材が形を変えて自分たちのくらしに生かされていることに気付き、自分たちのくらし見直すとともに、情報を主体的に収集・判断・表現しようとする能力を育てる。

知っているトウモロコシの食べ方についてシートに書く。(2時間)

自分たちの知っているトウモロコシの食べ方をできるだけたくさんシートに書き込む。
シート自体を掲示資料にするころを想定してわかりやすいン表現を工夫する。

トウモロコシの食べ方について調べたことを友達の紹介する。(1時間)

自分の調べた食べ方を絵や写 真、または実物などを使って友達に分かり易く紹介する。

トウモロコシの不思議をもっとくわしく調べる計画を立てる。(5時間)

これはなにからできているでしょうクイズ」に挑戦し、トウモロコシの不思議をもっと詳しく調べる計画を立てる。


世界のトウモロコシ料理
トウモロコシからできる食べ物
トウモロコシからできる食べ物以外のもの(ex:医薬品、建材、プラスティック素材、甘味料、粘剤としての利用など)
飼料用のトウモロコシ
実以外の部分の活用方法

計画にそって、各グループで方法を選び、調べ活動を行う。 (4時間)

本やインタビュー、インターネットの検索システムを使って、トウモロコシの不思議を調べる。 態に即して教師が判断するようにする。
調べた利用方法についてフリップ形式にまとめる。

調べたことを発表する。(1時間)

説明のために作ったフリップを掲示して、トウモロコシの利用方法について紹介する。

トウモロコシから紙ができることを知り、紙について調べる計画を立てる。(1時間)

紙について調べたいことがらを出し合い、同じ興味・関心のある友達と紙について調べる計画を立てる。


ぼくたちのノートやティッシュはどうやってできるのか
和紙はどうやって作られているか(産地、原料、すき方など)
和紙はどうやって作られているか(産地、原料、すき方など)
木材やこうぞ以外に紙を作る方法はないか(ケナフ、その他の植物など)
再生紙ってなあに?
紙の歴史   

自分たちが選択したテーマについて計画に沿って調べる。 (5時間)

本や検索システムを使って紙について調べる。
和紙の産地の役場や製紙会社、紙について調べている学校など紙についてくわしい人に電子メールや電話、Faxなどを使って紙についてインタビューする。

調べたことをもとに友達にわかりやすくまとめて発表する。(4時間)

友達にわかりやすい発表を意識して発表の資料を作る。
話し方や発表の仕方を工夫して友達にわかりやすく発表する。

トウモロコシの皮と身近な材料で実際に紙すきをする。(2時間)

トウモロコシの皮と身近な材料で紙すきをする。
まとめを意識して、紙作りの過程をデジタルカメラやビデオなどで記録する。
実際の紙すきをしてみて思ったことや気づいたことをメモする。
交流学習をしている学校の友達や身近な人にトウモロコシの紙すきについて紹介する。

トウモロコシで紙を作った活動についてまとめて紹介する。(4時間)

記録してある画像や文を使って、トウモロコシを使った紙すきについてまとめる。
交流学習をしている学校の友達や身近な人にトウモロコシの紙すきについて紹介する。

この活動は、22時間構成で考えてありますが、春からトウモロコシの栽培を続けているなどの活動の流れがあれば、【ステップ1・2】については別 単元で構成し、【ステップ3・4】を中心とした「トウモロコシで紙つくりしよう」の単元として構成することも可能です。

取材に当たっては、教師が各機関と連絡をとり、取材についての協力と了解を得ておくようにしてください。写 真撮影、インタビューなどの子どもたちへの事前指導は十分行ってください。

【ステップ2・3】では、子どもたちが調べるであろうと予想されるテーマ例がいくつか取り上げてあります。これらは例であって、子どもの思い(意識)に応じて、テーマが選択できるようにしてください。また、調べ方については紹介するにとどめ、児童自身が選択できるようにしてください。

【ステップ2】では、トウモロコシの不思議について調べたことは簡単に紹介しあうにとどめてあります。フリップ形式でトウモロコシの利用方法とトピック記事、調べ方などについて書かせて掲示させてください。もし子どもたちがもっと詳しく調べたいと考えるようであれば、別 に単元を構成してください。

【ステップ3】では紙について調べたことをまとめて発表する活動が組まれています。これは学級の友達に自分たちが調べたことをわかりやすく伝えることを想定したまとめであり、発表です。友達を前に説明するにはどんなまとめ方をすればいいか考えさせて方法を選択させてください。必ずしもデジタルコンテンツを使う必要はありません。たいよう紙や紙芝居、簡単な劇化などわかりやすい発表を考えさせてください。

【ステップ3】の活動は紙をすくまでの設定になっていますが、すいた紙を使って発展的な活動を組むことができると思います。すく紙の大きさによっては画材として使うことができます。はがきやカードの素材として使うことも可能です。

【ステップ3】の活動はステップ2で子どもたちがどれ着目するかによって変えることも可能です。普段接している物が変えて自分たちのくらしの様々なシーンで生かされていることに気づければいいのです。紙作り以外にも例えば「トウモロコシ粘土で作品を作ろう」や「トウモロコシからオリジナルTシャツを作ろう」など考えることができます。児童の興味関心や実態を教師が見取り、活動を設定することができます。

【ステップ4】のまとめと発表の相手は学級の友達以外の身近な人を想定しています。学級の友達は。同じ体験を共有しているからです。必ずしもデジタルコンテンツにまとめなくてもいいです。誰を相手に想定するか、児童の実態、学校の環境に即してまとめる手段を選んでください。交流学習をしている学校があり、ネット上に掲示板が設置してあれば、電子メールや掲示板への書き込みも発表の形態として選択可能です。児童がデジタルコンテンツ(ホームページなど)を作成する場合は、活動途中の取材も含めて十分な支援が必要です。