No. 76: お助けファイルを作ろう

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
総合的な学習の時間
◆ 学年 ◆
3,4年
◆ 時間数 ◆
4時間
◆ 教科書 ◆
なし

授業の概要
子供たちの身近な地域には,様々な社会教育施設や農協・団体など課題解決の助けとなる施設が多くある。それら各施設へのアクセスの方法やアポイントのとり方など基本的な情報を収集し,自分たちの地域のどこにあり,そこでは,どんなことが分かるのかをまとめた「お助けファイル」を作成する。この活動を通し,各施設の情報の集め方や,見やすくまとめる方法を学ぶ内容である。

教科の目標
・各施設について,施設の内容・連絡方法・アクセス方法などをワークシートに沿って調べることができる。
・調べた内容をもとに,施設の内容・連絡方法・アクセス方法等を書き込んだシートを作成し,ファイルにまとめることができる。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-2-070: 必要な情報を、Webページから見つけることができる〔行動〕
 ◆A31-2-020: 言葉の意味を考えながら、情報を分類・整理(仲間分け)する〔認識〕
 ◆C31a1-020: 人と接するときのルール・マナーを知る〔認識〕

学習の流れ

写真1【集めた情報はファイルにして後で整理】

STEP1
施設の情報を集めよう(2時間)
○地域にはどんな施設があるのかを調べる。(1時間)
・市町村の公式ホームページや電話帳,パンフレットなどから地域にある施設をワークシートに書き出す。
・ワークシートの視点の中で,パンフレットなどから分かる情報は記録する。
○ワークシートの視点に沿って,施設の情報として足りない情報を整理する。(1時間)
・ワークシート1に書き出した情報を,ワークシート2に整理し書き込む。
・ワークシートに書き込んだ情報の中で,書けない項目があることに気づき,その項目の情報を集める。
・パンフレットやインターネットで分からないことは,直接問い合わせて聞く。
ワークシート1【地域にはどんな施設があるか調べよう】
ワークシート2【施設のことをくわしく調べよう】

STEP2
各施設のシートを完成させよう(2時間)
○必要な情報を記載した各施設のシートを作成する。
・集めた情報の中から,施設の内容・アクセス方法・連絡方法など必要な情報をワークシート3に整理し,書き込む。
・学校からのルートマップを作成し,ワークシート3に書き込む。
・見やすくなるように,集めた情報を再整理し,必要な情報をワークシート3のフォームに書き込む。
写真1【集めた情報はファイルにして後で整理】
ワークシート3【お助け施設ファイル】

まとめ
・この単元では,子供たちに,地域の施設に目を向けさせ,自分たちの地域には学習に役立つ施設が多くあり,それら施設のことをお助けファイル作りという表現活動によって,伝えたいという気持ちにさせることがポイントになります。そのため,教師主導で調査活動をしたり,ファイル作りをしたりすることの無いように留意し,子供たち自身が,知らせたいという気持ちになるようにしましょう。
・ この単元の活動を通して,情報の集め方や外部人材の方々との接し方を学ぶことができるように,積極的に様々な施設と連絡を取り合うことを促すと良いでしょう。
・ はじめて外部の取材活動などを行う場合には,質問の仕方やアポイントのとり方など,指導すべきことは事前にしっかりと指導してから活動に入るようにしましょう。

実践のポイント
○この活動を通して,教師主導で取材活動をしたり,調べ活動をしたりすることの無いように留意し,活動していく中で,情報の収集の方法や,外部人材との接し方を学ぶことができるようにする。
○ワークシートの配布や調べ活動に必要なものは事前に子どもたちの身近な場所に用意し,活動時間が十分に確保できるようにする。
○取材活動の際には,子どもたちの活動の前に,取材先と連絡を取り,学習のねらいや子どもたちの様子,教師の活動に関する願い等を十分に伝えるようにする。