No. 57: 県内の市町村を調べよう

◆ 校種 ◆
小学校
◆ 教科 ◆
社会
◆ 学年 ◆
4年
◆ 時間数 ◆
9時間
◆ 教科書 ◆

授業の概要
この単元では、情報収集の一手段としての「手紙による通信」を中心に学ぶ。中学年社会科の「わたしたちの県」の一環で、自分が使いたい資料を得るために、資料を請求する手紙の書き方を知り、実際に送付してもらった資料を個人のものとして利用しながら学習を進める。作業上必要があればインターネット等を活用し、自分の担当した市町村の様子についてほかの児童に知らせるという目的を持って調べ、まとめていく。

教科の目標
・県内の市町村の様子について知り、それぞれの地域をより発展させていこうとする人々の働きについて考える。
・手紙で資料を請求する方法について知り、実際に請求してみる。
・いろいろな手段で情報を集め、自分なりに工夫してまとめたものを友達と交流する。

情報教育目標リスト(2011年版)
 ◆A21-2-040: 印刷物・放送・ビデオなどのメディアから情報を集める〔体験〕
 ◆A21-2-070: 必要な情報を、Webページから見つけることができる〔行動〕
 ◆A41-2-060: 目的に応じた伝え方を考える〔行動〕
 ◆A51c2-020: 絵や図にまとめて発表する〔行動〕
 ◆C31a2-020: 相手や全体の場を考えた言葉遣いで、情報交換することができる〔認識〕

学習の流れ




STEP1
・各市町村へ手紙を書こう
・県内各地を概観し、自分が調べてみたい市町村を決める。
・「資料をもらうための手紙の書き方」について知り、実際に自分の担当の市町村に手紙を出す。

・担当決定に当たっては、副読本、県や市町村のWEBページを見るなどして自分が住んでいるところ以外の地域に興味を持ち、調べてみようという意欲を持つ。クラスで話し合って、担当する市町村を決める。 親戚のあるところ、全く知らないところなど自由に話し合わせる。
・手紙作成に当たっては、教師の例を参考にしながら、どんな資料がほしくて何に使うのかが先方にはっきり伝わるように、また、相手が読みやすいようにていねいに書かせる。
・WEBページが未整備の市町村もあるので、事前に把握し、代替資料を用意するな どして補足できるようにしておく。
・希望が重なった場合には、話し合って決める。
・多くの市町村は広報予算で対応してくれるが、一応の礼儀としていくらかの返信用切手も同封する。

STEP2
・自分の市町村について調べよう
・資料を詳しく読みほかの子に伝えたい「○○市(町村)のよいところ」について考え、新聞としてまとめていくためのメモを作る。
・メモをもとに、見やすくまとめる。

・担当決定に当たっては、副読本、県や市町村のWEBページを見るなどして自分が住んでいるところ以外の地域に興味を持ち、調べてみようという意欲を持つ。クラスで話し合って、担当する市町村を決める。 親戚のあるところ、全く知らないところなど自由に話し合わせる。
・手紙作成に当たっては、教師の例を参考にしながら、どんな資料がほしくて何に使うのかが先方にはっきり伝わるように、また、相手が読みやすいようにていねいに書かせる。
・WEBページが未整備の市町村もあるので、事前に把握し、代替資料を用意するな どして補足できるようにしておく。
・希望が重なった場合には、話し合って決める。
・多くの市町村は広報予算で対応してくれるが、一応の礼儀としていくらかの返信用切手も同封する。

STEP3
・みんなで紹介しあおう
・自分の調べたことの中から、特に紹介したいことを発表する。
・掲示板に貼ってお互いの成果を見合い、相互評価する。

・発表の際、全部を読むのではなく、一番知らせたいことにしぼる。・適宜機器を利用しながら、聞き手にわかりやすく発表する。
・一定期間掲示しておき、全員で成果を見合う。
・他の子の新聞を見て感じたことと、自分がみんなに知らせるために気をつけられたことについて考え、ワークシートに記入する。
・お互いによいと思った点や思いついたアドバイスについて、カードに 記入し本人に渡す。
・相互評価カードの受け渡しで漏れがないように、ある程度必ずコメントを渡す相手を設定する。
資料が小さくなるため、全員に対する発表の際にはプレゼンテーション技術体験の意味も併せて、プロジェクタやPC間画面転送装置など機器を活用したい。
・特に表現能力の低い児童に関しての相互評価も活発かつ有効になるように、教師は事前に目を通して評価の観点を助言できるようにしたい。

STEP4
・お礼の手紙を書こう
・資料を送っていただいた役場(所)の人に、お礼の手紙を書く。
・学習全体を振り返る。

・手紙の大まかな様式は教師が示し、中段部分は自分が調べてみた感想を書いたり自分の言葉でお礼の気持ちを伝えたりする。
・作品(新聞)のコピーを添え、学習の成果を伝える。
・ここまでの成果を相互評価も交えてまとめる。
・友達の作品などから感じたことなどを参考にして、今後「私たちの県」について調べてみたいことを考える。
・礼状を書く際には単なる感謝の言葉だけでなく、子供自身がその資料から得たことを豊かに書かせるように助言したい。
・STEP2でもふれたが、事後の学習の時に資料として使えるように、「県」の学習が終わるまでは子供の目に触れ続けるよう掲示しておきたい。

まとめ
・社会科の大単元「わたしたちの県」の中の「自然と人々のくらし」の学習の一環として行う。
・ここでは特に電子データではなく文書による情報(交換)を用いることで発信元、受信先双方の「人間」の存在を強調し、ただ情報が移動するだけではなく人間同士のやりとりとして意識させたい。
・個人宛にわざわざ送られてくる資料は子供(とその保護者)にとって大きな意味を持つものであり、効果的な学習につながる可能性を秘めていると考える。
・事後の「礼状」の時には一筆書き添えるのも礼儀だと考える。

実践のポイント
・的確に用件を伝え、相手にも失礼のない手紙の書き方を押さえる。
・友達に知らせたい内容を精選し、わかりやすくまとめさせる。
・情報の向こう側には常に相手が存在することを印象づけるため、各学習場面で意図的に励ます。